秋田県の温泉旅、前回は水沢温泉に入ってまいりましたが、今回は「田沢湖高原温泉」。
田沢湖高原温泉とはいっても、引湯してるのは「水沢温泉」をいくつかブレンドしたものだそう。
その中でも田沢湖から向かった時に最初の方に姿を現すホテルが「田沢高原ホテル」です。
こちらのホテルはシンプルな大浴場と小さ目な露天風呂なのですが、なにより露天風呂がぬるいのです。
それが絶妙な温度でもう最高!
ずーっと入っていられる素晴らしい湯温と、人が少ないにもかかわらずあちらこちらで暖房を使ってくれるところ、複数の飲み物を用意してくれるところ、穏やかなご主人をはじめとしたご家族の経営が素晴らしかったです。
温泉と人柄に癒された時間でした。そんな魅力を紹介していきます。
田沢湖高原温泉 田沢高原ホテル
住所 | 〒014-1201 秋田県仙北市田沢湖生保内駒ヶ岳2 |
TEL | 0187462311 |
日帰り | 500円 |
営業時間 | 夏季 4月~11月 8:00~20:00(要問合せ) 冬季12月~3月は現在受け入れ停止中です。 |
公式HP | 田沢高原ホテル | 田沢湖を望む宿 素泊まり可能・宿泊予約サイト |
■温泉データ
源泉名 | 水沢温泉1,2,3,4号及び新源泉1,2号(混合泉) |
泉質 | 硫酸塩泉、硫黄泉 (含硫黄ーカルシウム·マグネシウム· ナトリウムー硫酸塩·炭酸水素塩温泉 (硫化水素型)) |
源泉温度 | 54.5℃ |
湧出量 | – |
pH値 | 6.4 |
色 | ほとんど無色澄明 |
味・におい | 硫黄味·硫化水素臭を有す |
(温泉分析書より)
田沢湖高原温泉 田沢高原ホテル 宿泊記録
宿について
冒頭にもお伝えしましたが、こちらのホテルは田沢湖から山の方に向かっていく途中、田沢湖高原温泉郷の玄関口ともいえる場所に位置します。

こちらのホテルです。サラッと通り過ぎちゃいそうですが、見逃さないようにご注意ください。
家族経営をされているそうですが、皆さん人柄がよく笑顔が素敵な方々でした。
家族経営のお宿もたくさん見てきましたが、正直ピンキリです。
家族でお客さんをもてなす場合はかなり愛想がなかったりテキトーだったり、「従業員」や「教育」という観点がない場合が多いです。
また、宿をより良くしようという向上心がなかったりすることもけっこうあります。
例えば料理の内容、「お酒の種類がよくわからないから説明ができない」とかね。
あとはこっちの都合をガン無視で「もうお風呂掃除するんだけど・・」とかどんどんお皿を片付けて食事を急かすようにするとか。
まぁいわば宿側の都合でこっちがストレスになっちゃうってことがあるんですよね。
家族経営は割かしそういうところが多かったりしますが、こちらはお客の立場に立って色々考えているのがよくわかりました。
寒い季節にはお客さんが少なくても暖房を欠かさないとか、
常におじいさんが受付で笑顔でいらっしゃるとか、
食事の飲み物を複数用してくれるとか、
色々ありがたいなぁと思うようなことをしてくれているホテルでした。本当に素晴らしいと思いますし、リピートしたくなりますよね。
ちょっとお話が長くなっちゃいましたね。

先ほど言ってた暖房。廊下にも寒くならないように惜しみなく稼働されていました。

1階には自販機もありました。飲み物なくても安心です。

同じく1階には冷たい水が飲めるウォーターサーバーが。
風呂上がりの一杯がたまらなくうまいんだ。
続いてはお部屋のご案内です。

シンプルな和室ですが、綺麗になってました。
お布団も敷布団なんかは薄っぺらいせんべい布団もけっこう多いんですが、こちらは2段になっていて、これがまぁふかふかで寝心地いいんだ。
こんなところにも心遣いがあって素敵でした。


天気が悪かったので窓からの展望はいまいちでしたが、うっすら田沢湖も見えるような素敵なロケーションです。


冷蔵庫は飲み物などが十分入る大きさです。

テレビも完備。

エアコンもあり。

お部屋にトイレもあります。
くつろぐには十分な設備がそろってました。

和菓子は昔ながらの「もろこし」でした。
温泉について
つづいては温泉でございます。
温泉は内湯と小さな露天風呂があり、温度による差が結構あります。

ご覧のような張り紙がありました。季節は4月の終わりごろでしたが十分にぬるかったです。
やっぱりぬる湯最高ですわ、ほんまに。

脱衣所はご覧のようなシンプルなもの。カラフルなおけがちょっとおしゃれでいい感じです。
内湯[あつ湯]
まずは内湯から行きましょう。

内湯はシンプルな作りになってます。
モクモクと煙が上がっている通り、結構熱め。
41、42℃ぐらいかな。熱いのがお好きな人にはちょうどいいかも。

湯口からは程よい量の温泉が投入されてました。
この温度もけっこうなものでしたね。
浴槽全体が熱めだったので・・・。肌がピリピリするような感覚でした。

洗い場は5か所。十分な広さです。

水とお湯のひねりで調整するスタイル。

アメニティはボディソープとリンスインシャンプー。
ここら辺はスタンダードなものといっていいかな。
露天風呂[ぬる湯]
そして個人的優勝な露天風呂!
内湯と全然温度が違うんですもの・・・。

内湯と比べるとかなり小さめな浴槽。
外は道路が見え裸が丸見えになってしまうので柵が作られています。

湯口からはちょろちょろと温泉が出ていました。

析出物もたまりまくってましたね。
そして入ってみると、まぁぬるい。
こんな副交感神経切り替わっちゃうリラックスな温度ってあるん?って程のぬるさ。
もう最高。
37、38℃ぐらいだったかなぁ。
そしてこの浴槽、結構深いんですよ。
160cmほどの人間が立ってる状態で肩ぐらいまで浸かっちゃう深さ。
これがまたぬるい温泉の要因の一つなんでしょうけどね。いいよねぇほんとう(笑
しばらく浸かってるとちょうど体が温まってくる温度なんすよ。
だから寒くならないし長く入っていられるからもう出られません。
内湯と露天で1:9ぐらいの割合で入ってましたね。
小さいけど誰ともかぶらなかったおかげでずっと独占することができました。ありがとー。
またにおいに関しては、ほんのり硫黄っぽいのとオイリーっぽいのが混ざって絶妙にいいにおい。
確実に好きなにおいに分類されますね。
優しい硫黄の香りが大好きな私にとっては理想に近い香りでした。

でっかい湯の花も発見。すげぇっす。
ちなみに余談なんですが、宿の方によると昔は乳頭温泉から引き湯してたらしいです。
その量が近年減ってきたため、水沢温泉の2つの源泉を混合してもらっているとか。
通常は透明なことが多いが、日によっては割合が変わって白っぽくなることもあるそう。
ちょっと白っぽい温泉はレアなようなので、ぜひそれも見たかったなあ。
料理について
お料理は手作り感あふれるメニュー。
夕食から参りましょう。

1階の食事会場にていただきます。

ぱっと見素朴でありながらどれも美味しい一品一品。

ここらへんでしか味わえない山菜の天ぷら。
山菜の天ぷらってなんでこんなにおいしいんでしょうかね?不思議。
ほんのり苦みのある山菜を心行くまで堪能しちゃいました。

定番のお刺身も生臭くなくおいしかった。

秋田ならではのいぶりがっこ。ちょうどいい量でした。

鍋に豚肉とお野菜が入っており炒めて食べます。
油っぽくなくてヘルシーにいただけました。

そして名物きりたんぽ鍋!お出汁がこれまたうまいんだなぁ。
とてもあったまりました。


豚汁とご飯もあたたかくて美味。

酸っぱいデザートと甘いデザートのバランス。個人的には甘いのがもっと多くていいけど(笑
量もちょうどよくていい感じに満腹になりました。
温かい料理はやっぱりいいです。

続いては朝食。こちらもバランスの取れたヘルシーメニュー。
お通じが良くなりそうなメニューですね(笑

トゥルトゥルのメカブ。

甘めのドレッシングサラダ。
本当にヘルシーなメニューだ。

卵や魚など具沢山なものを焼いていただきます。

海藻?の味噌汁。やわらかい海藻がうまい。

米も変わらずうまい。

そして普段あまり見かけないようなパッケージの納豆。
これだけ小さいとおかずの量を考えてちょうどよかったです。


飲み物の種類もたくさんでありがたかったです。
お客さん2組だけだったので、本来こんな色々用意する必要ないよなぁ・・とホテル側としては思っちゃうところでしょうけど、しっかり水、牛乳、リンゴジュースやコーヒーとそろえてくださったのです。
こういった気配りが本当に素晴らしくて。
これからも応援したいなという気持ちになりました。
以上、田沢湖高原温泉 「田沢高原ホテル」でございました。
露天風呂の最高な温度。ずっと入っていたくなります。
ほんのり硫黄とオイリーな香り。心がリラックスしてきます。
そしてホテルの方の色々な心配り、笑顔。
とても有意義な時間を過ごすことができました。ただ感謝です。
こういった素敵な宿は是非今後も長く続いてほしいと心から願うばかりです。
豪華で見た目がインパクトのあるようなホテルばかりでなく、こういった心から安らげるようなホテルは見た目以外の魅力がたくさんです。
ぜひ一度宿泊していってほしいホテルです。