中棚温泉「中棚荘」宿泊|名物りんご風呂とぬる湯の名湯宿

10年以上温泉巡りをしていると、いくつか思い出深い印象深い宿に巡り合います。

今回紹介する長野県の中棚温泉「中棚荘」はその一つ。

最初に訪れたのは2012年の年末。

名物のりんご風呂が美しく、また料理も大変美味しかった。

料理の後には年越しそばを持ってきてくださったり、新年にはつきたての餅をふるまってくださったりと素敵なおもてなしが思い出に残る旅でした。

そして今回10年の時を経て訪れ、

  • 名物「りんご風呂」
  • 湯量豊富な貸切風呂でゆっくり
  • 源泉37.8℃のぬる湯の名湯

これらの魅力も改めて知ることとなりました。

また、全体的に各クオリティが高い高級感あふれる宿。

温泉、料理、宿の雰囲気などすべてハイクオリティな宿を探している方必見の宿泊レビューです!

(2023年に訪れたときの記事です)

長野県 中棚温泉「中棚荘」

住所〒384-0802
長野県小諸市乙1210番地
TEL0267-22-1511
※受付時間 9:00 ~ 19:00
公式HP中棚荘
日帰り入浴大人1,200円
小学生600円
幼児300円(全て税込)
日帰り営業時間11:30〜15:00最終受付
(土日祝は14:00)
チェックイン
チェックアウト
14:00〜
〜11:00
クレジットカードの利用可能(VISA/JCB/American Express/Master Card/Saison)

「島崎藤村」ゆかりの宿を訪ねる

中棚荘は小諸市に佇みます。

長野県の中では割とマイナーなところかもしれませんが、

小諸は小諸城(現・懐古園)の城下町、そして善光寺に通じる北国街道の宿場町だったそうです。

またこちらの宿は明治の文豪・「島崎藤村」ゆかりの宿としても有名だそう。

そういわれると納得の素晴らしい宿でございました。

駐車場から裏側の庭を通る

車は宿の裏側に停めることができました。

とても広い敷地に足を踏み入れます。

メインとは異なる古い建物

こちらはメインとは異なる古い建物。食事はこの建物内でいただきました。

ここだけ見るとかなり年季を感じます。

中棚荘の入り口

入り口がこちら。両端のちょうちんが印象的です。

外の空気を感じられる休憩スペース

休憩スペースもありました。晴れている日にはここでゆっくり過ごすのもいいかも。

お洒落でくつろげる館内

宿内の売店1
宿内の売店2

ロビー付近には売店も。オシャレな雑貨、食べ物など豊富で楽しめます。

バーのような雰囲気のロビー

バーのような雰囲気のエリアも。ここで一杯やりたいものです(笑

広いスペースの休憩エリア

休憩スペースもお洒落でした。奥には本棚もあって読書にもいそしめます。

静かに過ごすには最高の場所です。

館内には亀も見られました

亀も飼っているようでした。かわいいです。見てるだけで癒されました。

広い館内の廊下

館内はかなり広く、廊下もけっこうあるきました。

宿が広いと散策も楽しい時間になりますね。

「お部屋」清潔感あふれる和室

トイレ部屋付き
冷蔵庫あり
エアコンあり
Wi-Fiあり
テレビあり
タオル・浴衣あり
「あかしあ」部屋の看板

今回宿泊したのは「あかしあ」。和室8畳の広さです。

「あかしあ」の宿泊部屋

スタンダードな和室でした。すでに布団が準備完了。

部屋で布団があると思わず横になりたくなりません?ちょっとした疲れをいやしてくれるので気持ちいいですよね。

掛け軸など美しい窓際

障子や掛け軸など古きよき日本のデザインが素敵。さすが文豪も訪れるお宿であります。

テレビは少し古さを感じるタイプ?エアコンもあり。

2つセットのお菓子

和菓子は2つセットで置かれていました。通常お菓子は一つのみの所がほとんどなので、なんとなくお得感がありました。

ちなみにトイレも部屋付きでした。必要なものはすべてそろっておりストレスフリーです。

「温泉」源泉は38℃のアルカリ性泉

温泉は

  • 名物のりんご風呂のある大浴場
  • その奥にある露天風呂
  • そして違う建物にある貸切風呂

の3つ。

※りんご風呂は10月頃から春までです

源泉名中棚温泉2
泉質アルカリ性単純温泉
(低張性アルカリ性温泉)
源泉温度37.8℃
湧出量189L/min(掘削動力揚湯)
pH値8.7
色・におい・味ほとんど無色澄明
微硫黄味·微硫化水素臭を有す

ちなみに中棚温泉1という源泉もあって、12.5℃の鉱泉のようです

どこで使ってるのか気になりますね・・。

大浴場、露天風呂へは部屋から結構遠いところにあります。

内湯、露天風呂入り口

こちらからいったん外に出ます。

階段を上っていきます。結構登のでちょっと疲れるかも。

休憩スペースがあるので、湯上りはゆっくりしてもいいでしょう。

飲用可能な温泉水

飲用可能な温泉水もありました。これがさっき言ってた12.5℃の鉱泉かもしれません。

男性用の温泉入り口

到着し青いのれんが男性用、右手をさらに上ると女性用になります。

名物りんご風呂の「大浴場」

大浴場と畳張りの脱衣所

暖簾をくぐると見えてくる景色。なんとこの時点で大浴場が見えるようになってます!

開放感ある畳張りの脱衣所

脱衣所から温泉が見えるような開放感のある作りになってます。

これまたオシャレですよね。なおかつ温泉への期待感が高まります。

名物「りんご風呂」

そして目の前には美しいリンゴの入った温泉が広がります。

温泉に浮くリンゴの数々

ほのかに香るリンゴの香りも相まって心地よい気分。

普段こんな贅沢できないですからね。ゆず風呂なんかは家庭でもやるときありますけど、リンゴのこの量を見たらね。

いやぁ、最高の時間ですよ。

大きな容器からあふれる温泉

温泉はこの大きな容器からあふれてきます。

泉質については、臭いは特に感じなく、スタンダードな温泉といった印象。

アルカリ性なのでお肌にも優しく刺激もなく心地よいです。

温度は40℃ぐらいかな。個人的にはもうちょっとぬるくてもいいけど、後述する露天風呂はぬるめなのでその兼ね合いもあるのかも。

(源泉が38℃ほどなので、おそらく加温してると思われます)

リンゴと一緒に温泉に入れる

しかしリンゴとともに温泉に入るのは気持ちいいですね、なんでだろう(笑

入ってみないとわからない気持ちよさ、ぜひ一度味わってほしいですね。

ちなみに洗い場は浴槽の隣にありました。DHCのアメニティでした。

上質なシャンプーなどが利用できます。

ぬる湯が心地いい「露天風呂」

りんご風呂の奥にあるのが露天風呂。

個人的には、ゆっくり浸かるならココが一押しです。

岩を挟んで二つの浴槽がある露天風呂

岩を挟んで二つの浴槽が登場しました。

一押しの右側の浴槽

この中で一押しが右側の浴槽。とてもぬるくて気持ちがいいのです。

上空の竹筒から流れる温泉

上から流れてくる温泉がぬるめ。もしかしてこっちは加温してないのかな。

38~39℃ぐらいの温度感です。

ちなみに左側は41℃ほどの熱め。

りんご風呂も願わくばこれくらいが理想ですが、温度の違いを楽しんでもらうためなのかもしれません。

外のロケーションと相まってひたすらぼーっと浸かることができる最高の湯でした。

リンゴ風呂が有名ではありますが、温泉をより楽しめるのは露天風呂だと思います。

湯量調節可能な「貸切風呂」

そしてあまり宿の人は推してないようですが、貸切風呂も存在。

あらかじめ宿の方に伝えておくと、温泉を入れてくれます。

※入ることをお伝えしてから温泉を入れてたので、早めに伝えるのが吉

貸切風呂は古い建物の中にあります(おそらく「大正館」と呼ばれるところ)

「大正館」の階段

「大正館」の階段を下って、

外に出ると見える小さな建物

外に出ると小さな建物が見えてきます。

貸切風呂入り口

これが貸切風呂入り口です。隠れ家のような雰囲気がたまりません。

木造りの浴槽の貸切風呂

そして姿を現しました!木造りの浴槽、浴室。温かみがありましたね。

横から見た貸切風呂

入れて2人ほどの小さな浴槽ですが、その分鮮度抜群。

熱湯とぬる湯の蛇口

こちらに「熱湯」と「ぬるい湯」が出てくるので、調節してお好みの温度にできます。

ぬるい湯がおそらく源泉かのかな。

あふれんばかりの温泉が湯口から流れる

湯口からドバドバ出すこともできて爽快です。このおかげで常に鮮度を保てます。

表面に見える泡の温泉

そして泡のようなものが見えます。これまた気持ちがいいんだ。

肌に優しいとろみのある温泉。源泉がぬるいので常に新鮮なお湯をドバドバ足せます。

なんという贅沢でしょうか・・・。

アルカリ性でぬるいので肌に優しくストレスもないですし、鮮度も抜群。完璧です。

良質な温泉を貸切でたっぷり味わえます。りんご風呂だけじゃなくてこちらもぜひ一度味わっていただきたいですね!

「料理」上品でおしゃれなメニュー

続いてはお料理。

以前訪れたときに食べたステーキを始め、感動したので、今回も楽しみにしてました。

こちらも場所を「大正館」に移していただきました。

高級感あふれるフルコース「夕食」

夕食は本当にオシャレでした。

夕食の料理説明

和食のフルコース。メニューを見るだけで心躍ります。

お造りとお豆腐

お造りとお豆腐。見た目だけでも上品さが伝わるかと思います。

真ん中にはにごり酒も。

味ももちろん素晴らしかったです。

魚の照り焼きとリンゴ寿司。

リンゴ寿司は何とも言えないお味でした(笑 ご飯に合うっちゃ合うかな。

このように一品一品用意してくださるので、毎回新鮮な料理を楽しめますし、ワクワクさせてくれます。

鳥のつみれ鍋

鳥のつみれ鍋、味噌と酒粕と出汁を合わせたコク深い味わい。

スープがうまいんですわ。体も温まります。

珍しいそばの茶わん蒸しと天ぷら。天ぷらは塩でシンプルに。サクサク感も素晴らしいい。

茶わん蒸しは非常に上品なお味で最高。幸せな時間が続きます。

そして霜降りたっぷりのお肉。見ただけでよだれ物!

柔らかくご飯が進んじゃって仕方ないです(笑

釜炊きののり豆と呼ばれるものが入ったごはん

ご飯は釜炊きののり豆と呼ばれるものが入ったもの。

ほんのり塩味の優しいお味。飽きずに最後までいただけます。

フルーツの杏仁豆腐

デザートまで上品な和食のフルコース。最高でした!

こちらも上品な「朝食」

夕食は豪華でしたが、朝食も素晴らしいもの。

朝食の献立

朝食で献立が記載されてるところって少ないんですが、流石ですね。

しっかり全メニュー書いてありました。

上品な朝食メニュー

じゃーん!これまた何とも上品じゃございませんか?美しいですわ。

小皿の料理

小皿に盛られたメニュー。豆腐、つくだ煮など上品です。

ブロッコリーも入ったサラダ

ヘルシーなブロッコリーも入ったサラダ。

カレイの西京焼き

カレイの西京焼き。焼き加減が絶妙で中はふんわりとしてました。

味付けもちょうどよくご飯が進みます。

麦ごはん

ご飯は麦。これまたヘルシーです。

ご飯と相性抜群のとろろ

そしてとろろも。ごはんに豪快にぶっかけていただきました。間違いないうまさ。

すするようにご飯が進んじゃいます。

卵もあり

さらに卵も。ご飯に混ぜればトロトロ飯の完成です。

お料理は本当大満足でした。10年の時を経ても素晴らしかったですね。

「まとめ」安らぎを求める方は是非!

中棚荘、素晴らしい宿でした。

10年ぶりに訪れましたが、当時の感動がそのままよみがえりました。

  • りんご風呂の美しさ
  • ぬるめの源泉の気持ちよさ
  • 料理の上品さ、美味しさ

これらが詰まった極上の宿といってもいいかもしれません。

この記事を読んで興味を持ったらぜひ一度は足を運んでみてください。

行ってよかった、そう思えるような満足度の高い時間を過ごせると思います!