「千原温泉」日帰り|ポコポコの自噴泉と極上ぬる湯体験

温泉の中には「ポンプなどの動力を使わずに、地下水や温泉が自然に地表に湧き出す泉」、いわゆる自噴泉があることをご存じでしょうか?

ポコポコと地面から湧き続ける温泉は大地の息吹を感じることができる貴重な温泉。

今回はそんな魅力的な温泉、島根県美郷町にある千原温泉についての体験記です。

千原温泉はこんな施設

  • 板の隙間からポコポコと湧き出る自噴泉
  • 副交感神経が刺激されるような源泉33℃のぬる湯
  • 開湯明治十八年の100年以上の歴史ある温泉

100年以上の歴史がある、昔ながらの温泉施設は極上のぬる湯。

ぬる湯好きの人は必ず行くべき温泉!その魅力を詳細にお伝えしたいと思います。

島根県 千原温泉

住所〒699-4711
島根県邑智郡美郷町千原湯谷1070
TEL0855760334
料金500円
営業時間4月~10月 8:00~18:00(最終受付17:00)
11月~3月 8:00~17:00(最終受付16:00)
公式HP千原温泉

アクセスルートに注意

千原温泉は三瓶山より南の三郷町にある温泉地です。

目的地へは、前日宿泊した温泉津温泉から向かったのですが、何ともへんぴなところにありました。

三郷町に入り三瓶山のほうの上からルートと下からルートがあるのですが、上からのルートだとちょうど雪が積もっていて行くことができませんでした。

雪がない季節は行けるのかもしれないですが、下側から行った方がよさそうですね。

アクセスルートの説明図

googlemapより

ざっくりとしたものですが、グーグルマップだとこんなイメージ。

赤いルートが間違いなさそうです。

県道166号線を左折した後は、千原温泉の旗が目印。

その先は結構細い道なのですれ違いの場合は気を付けてください。

川のそばに佇む施設

千原温泉の外観

到着!川沿いにひっそり佇む一軒家。やはりぬる湯は川沿いにあり!ですね。

ちなみに、この写真の手前に駐車場があります。

千原温泉の外観2

受付はこちらの扉から。

千原温泉の看板

木の看板もイケてます。まさに湯治場のような雰囲気。

千原温泉の外観(後ろから)

後ろから見た写真がこちら。歴史を感じる建物です。これまたいい雰囲気。

料金表、営業時間写真

営業時間、料金はご覧の通り(2025年1月時点)

なんとこちらの温泉、持ち帰りが可能なのですね!素晴らしい。

また、石鹸、シャンプーなどはないので、完全に湯治場としての施設になります。

千原温泉の館内

館内も当時の時代感を感じることができます。ちょっとした美術館ですね。

千原温泉の館内のこたつ

なんともかわいらしいこたつ。思わず入って温まりたくなります(笑

千原温泉の館内ののれん

のれん、木の看板、ちょうちんなど雰囲気あっていいですね。

温泉以外にもこの空気感も味わってみましょう。

「温泉」源泉33℃の自噴泉

それではいよいよ温泉に参りましょう。

男女別の浴槽がそれぞれ一つ、そして後ほど説明しますが

男女兼用の「五右衛門風呂」があります。

こちらは加温しており寒い季節には上がり湯としても使えます。

いかんせん源泉が33℃ぐらいなので、冬は寒いのです(笑

源泉名千原温泉
泉質ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉
(低張性中性高温泉)
源泉温度33.6℃
湧出量50 L/min (自然湧出)
pH値6.4
弱黄色 弱混濁
味・におい弱塩味・微金気味 微金気臭

脱衣所も昔の雰囲気が漂う

千原温泉の男女別のれん

ご覧のように男女に分かれます。

千原温泉の脱衣所

脱衣所はこのように簡易的なもの。木のかすれ具合が長い年月を物語ります。

あんまし広くないので入れても4人ぐらいが限度かな。

貴重品などは持ち込まない方が安全かと思います。

黄金色の極上湯

千原温泉の浴槽全体

そして待望の温泉がこちら!見事な黄金色

そして絶えず自噴しポコポコ湧き出る泡。もう最高です。

千原温泉の浴槽の床

地面も長年かけてできたであろうボコボコ感。

明治時代からの歴史ここにありといった感じでしょうか。

千原温泉の自噴する浴槽

ポコポコあちこちで自噴しております。

千原温泉の浴槽は泉源を板で囲い、底板をしいただけの温泉の原点のような原始的な浴槽です。底板の間からは炭酸ガスと共に、豊富な成分を含み永年眠っていた地下水が、温泉として地上に湧き出しております。ここは地球のパワーを蓄えた、生まれたての新鮮な源泉にはいることのできる珍しい温泉なのです。

公式HPより引用

このように底板を敷いただけの原始的な浴槽で、これほどのガスが湧きだしてくるとは・・。自然の力強さを感じますね。

入ってみると、もちろんぬるい。

使用位置は33℃ほどらしいので、あったかい感覚は正直あんましないです。

元々1月に訪れたのもあって、温まるような感覚はなかったですね。

しかしずっと入っていられる心地よさ。ぬる湯の真骨頂です。(というか出ると寒いから出られない 笑)

においは鉄っぽい香り。茶色の温泉はこんな香りが多いですね。

鍾乳洞のような析出物

横を見ると鍾乳洞のような析出物が。こちらも歴史を感じます。

千原温泉の浴槽奥からみた写真

奥から手前を見るとこんな感じ。

本当にぬるいんですわ。永遠に入っていられる温度ですね。

千原温泉の浴室の蛇口

蛇口は一か所のみありました。ただお湯があまり出なかった気がします。

必要最低限のものしかない感じですね。

開湯当時の写真

開湯当時の写真も。すごいっすわ、明治感が。(実際に明治だったのでしょうけどね 笑)

この時から大きくは変わってないのが分かりますね。

時を超えて昔の人が入っていた温泉に入っている不思議な感覚になります。

一人用の五右衛門風呂

さて、先ほど言ったように一度入ったら出られないぐらいの寒さだったので、正直体は温まりませんでした。

そのような時期のために、沸かし湯が用意されています。

千原温泉の浴室のカーテン

こちらのカーテンを開けると五右衛門風呂が姿を現します。

千原温泉の五右衛門風呂

じゃーん!こちら。

温度が冷めないようにふたがしてありますので、取り外しましょう。

千原温泉の五右衛門風呂蓋開け

こちらですね。かなり小さいので完全に一人用です。

これは40℃ぐらいはあったと思うので、上がる際はこちらで温まってから出ました。

ちなみにこれは男湯の方にしかないため、女性は扉を開けて入る必要があります。(男湯から見えないようにカーテンがしてあるというわけですね)

女性も利用するため入る前に声掛け」をしていないことを確認してから入るようにしましょう

「まとめ」大地の息吹を感じる温泉

千原温泉」は本当に素晴らしいぬる湯でした。

あそこまでポコポコ泡と音がする温泉は入ったことがないです。

こんな人にオススメ

  • とにかくぬる湯が大好きな方
  • 唯一無二のポコポコ湧く温泉に入りたい方
  • 日々のストレスを解消したい方

ぬる湯好きであれば一度は入るべき名湯です。

このぬるさとポコポコ感はなかなかお目にかかれるものではありません。

大地の息吹と歴史を感じながら、贅沢な時間を過ごしてみてください。