乳頭温泉郷「鶴の湯」宿泊|人生一度は泊るべき秘湯宿

日本を代表する秘湯といっても過言ではない秋田県の「乳頭温泉郷」。

観光地としても大変な賑わいを見せているイメージがあります。

その中でも人気ナンバーワンのお宿が「鶴の湯」さん。

鶴の湯はこんな宿

  • 茅葺屋根や囲炉裏など古き良き日本の宿
  • 広大な乳白色の混浴露天風呂
  • いも鍋など山の幸を活かした料理

いくつもの魅力があふれる秘湯宿です。

そんな宿に私は何度も訪れており、泊まるたびに「最高」という言葉を感じてきました。

秘湯宿にとどまらず、素敵な温泉宿をお探しの方は宿泊必須の名宿です。

秋田県 乳頭温泉郷「鶴の湯」

住所〒014-1204
秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林50
TEL0187-46-2139
公式HP秋田県の秘湯、乳頭温泉郷の鶴の湯温泉
日帰り入浴大人700円 小人300円
日帰り営業時間10:00~15:00
※月曜日は露天風呂入浴不可
チェックイン
チェックアウト
15:00〜
〜10:00
クレジットカードの利用可能(VISA、MASTER)

昔にタイムスリップしたような宿

乳頭温泉は、乳頭山という山からつけられた名前で、山のふもとに湧く温泉です。

また南には日本一の水深を誇る湖、「田沢湖」も存在します。

その田沢湖から北上していく場合、県道149号を登っていくと看板が目印です。

https://4travel.jp/travelogue/11638165より引用

ここを左折していくと鶴の湯、まっすぐ行くとその他の乳頭温泉郷です。

この奥は森の中を進み、自然豊かなエリア。砂利道が続きます。

なお、途中で同じグループである「山の宿」に行くこともできます。

山の宿の記事はこちらです。ここはすべての温泉が貸切でゆっくりするには最高の宿でした。

そして・・・。

入り口がこちら。この時は9月でススキがきれいでしたね。

また5月に訪れたときには山桜が咲き始めていました。

季節ごとに異なる景色を楽しむことができるのが魅力ですね。

いわゆる「本陣」といわれる左手の建物は茅葺屋根が美しい。

ここを歩いているだけで、違う時代にタイムリープしたかのような感覚になります。

自然と時間の流れもゆっくりに感じます。

混浴露天風呂の近くには川が流れる。

自然も美しいです。

ちなみに近くには「鶴の茶舎」というところがあり、何ともおしゃれです。

土日のみ営業のようですが、ドリンクをメインにいただけるようです。

※10時00分~14時30分の営業

夕暮れになるとこれまた美しい景色が。

季節だけじゃなくて時間帯による風景も見どころの一つです。

(ちなみに雪の季節はさらに美しいです、記事はまた別にて作成します)

「お部屋」トイレ付きで便利な新本陣

トイレ部屋付き
(一号館・二号館・三号館は共同)
冷蔵庫なし
エアコンなし(暖房はあり)
Wi-Fiあり(繋がりにくい)
テレビなし
タオル・浴衣あり

部屋はいくつかの種類があり、

本陣、一号館、新本陣・東本陣、二号館・三号館

のラインナップ。

部屋・予約|秋田県の秘湯、乳頭温泉郷の鶴の湯温泉より引用

ご覧のような景観です。

実は本陣には一度も泊まれたことがなく、いつか行けたらいいなと思っています・・。

(囲炉裏のあるお部屋)

雰囲気を味わいたいなら本陣ですが、快適に過ごすならトイレ付きの「新本陣・東本陣」がいいかなと思います。

今回は「新本陣」の方で。一般的な和室といった感じ。

とても快適です。

洗面所もついてますし、洋式のトイレもあります。

美しい掛け軸。

和菓子と折り鶴。鶴の湯らしいおもてなしです。

快適なお部屋なのですが、注意としてこちらの宿にはテレビエアコンがありません。

テレビはなくても問題ないでしょうが、エアコンは夏場は特に厳しいかも。

温泉入って温まって部屋で涼しく・・とはいかないですからね。

近年秘湯でも暑いときは暑いですし、そこだけ不便かもしれません。(暖房はあります)

あとはWi-Fiについて、一応完備しているようですが、結構つながりにくかった気がします。

そこのストレスはあるかもしれませんが、せっかくなんでデジタルデトックスするいい機会と思ってゆっくりするのもいいかもしれません。

「温泉」3つの異なる泉質を楽しむ

それではメインの温泉についてご紹介しましょう!

鶴の湯には4種類の泉質の異なる源泉があり、それぞれ

白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と呼ばれています。(滝の湯は打たせ湯なので実質3つ)

上記の図は公式HPのもの。

図に書いてあるのは日帰りの利用者が入れる温泉です。

黒湯、白湯、中の湯ですね。

そして宿泊者しか利用できない浴槽が、

男女別内湯、貸切風呂×2、貸切露天風呂

になります。

この中で貸切露天風呂あまり知られていない穴場の浴槽

是非チェックしてください👈

美しい浴槽の内湯「白湯」

源泉名白湯
泉質塩化物泉、硫黄泉
(含硫黄-ナトリウム·カルシウムー塩化物·炭酸水素塩温泉(硫化水素型))
源泉温度59.6℃
使用位置:42℃
pH値6.6

まずは日帰りの方も利用できる内湯。

脱衣所はこんな感じ。木造りの昔ながらの雰囲気です。

そして白湯がこちら。

源泉は長い木で作られた道が作られており、浴槽に降り注ぎます。

硫黄の香り漂う乳白色のにごり湯

源泉の使用位置が42℃なのですが、浴槽温度が高い期間(5~11月)のみ加水しているようで、

ちょうどいい温度になってました。

これは気持ちいいです。実質40℃ぐらいかな。

比較的長く入っていられる温度でした。

小さめサイズの内湯「黒湯」

源泉名黒湯
泉質塩化物泉、硫黄泉
(含硫黄ーナトリウムー塩化物·炭酸水素塩温泉(硫化水素型))
源泉温度58.7℃
使用位置:41℃
pH値6.8

続いては白湯の隣にある黒湯。

こちらです。

白湯に比べてかなり浴槽が小さめです。

そのせいもあって源泉の使用位置が41℃となってるですが結構熱め

加水してると記載がありましたが、それでも熱かったですね(笑

そんなこともあって?近くには水が絶えず流れています。

この溜まった冷水を浴槽にドボンすればいい感じになります。

正直入れるのは2人ぐらいまでだと思います。

誰も利用してなかったらガンガン入れちゃってもいいと思います。

こちらも細かな泉質の違いはあれど乳白色の硫黄泉でした。

ロケーション最高の混浴露天風呂「中の湯」

源泉名中の湯
泉質塩化物泉、硫黄泉
(含硫黄-ナトリウム·カルシウムー塩化物·炭酸水素塩温泉(硫化水素型))
源泉温度45.1℃
使用位置:42℃
pH値6.7

続いては鶴の湯を象徴する混浴の露天風呂。

みんなこれに入りたくて来るんですよね。

じゃーん!美しい・・。

木造りの古びた屋根がいい味を出してます。

実はこの左側の砂利道の奥から入りに来るので丸見えだったりします。

しかしにごり湯なので体が見えることもないのがいいですね。

服を脱いで入る際の景色がこのような感じ。

スケール感の大きな開放感あふれる温泉ですね。

ちなみに男性はここから入るのですが、女性は右手から入ります。

入る際には湯船につかりながら大きな浴槽に合流するので、体が見える心配はないです。

こういった理由もあって混浴の中でもハードルが低いのでしょう。

温度についてはこのサイズなので全体的にぬるめ。

これがまぁ最高で、長くリラックスして入り続けられるんですよね。

ちなみに夏は流石に熱いのか、水が奥から投入されておりこれまた気持ちよかったですね。

そして日が暮れてくるとランプの光がとっても幻想的になります。

静かな夜にゆっくり入るのもこれまた乙なものです。

ちなみに余談なんですけど、普段は乳白色のこの温泉が、透明になる瞬間があります。

それがこちら!

実は月曜日にお風呂掃除が行われるので、新しい温泉を入れたちょっとの間だけ空気と混ざらず透明のままになるのです。

貴重な姿を見たい方は月曜日の宿泊で見られるかも・・・。

(ちなみにかなり熱かったです・・・)

なお、

中の湯には内湯もあります。

露天風呂が人気であまり入ってる人がいないので、新鮮な温泉を堪能できると思います。

あとは打たせ湯もあるので気になった方は是非利用してみてください。

宿泊者専用「内湯」

続いては日帰りの方が入れない宿泊者専用の温泉を紹介していきます。

まずは男女別の内湯です。

ご覧のようなのれんが目印。源泉は日帰りで紹介した「白湯」と同様です。

内湯がこちら。

シンプルな浴槽です。宿泊者用といいますが、結構小さめ。

2、3人ぐらいが限度かなと思います。

洗い場も2か所ありました。

アメニティは「くまざさ」シリーズ。

どうやら「日本源泉湯宿を守る会」というところが販売しているようです。

ここを利用するのもいいですが、後述する宿泊者専用の貸切風呂があるのであんまり利用者はいないのかもしれないです。

宿泊者専用の2つある「貸切風呂」

宿泊者の特権である貸切風呂が2か所あります。

こちらですね。左側。

もう一つがこちら。右側。

左右対称の形になっています。

源泉は「黒湯」。

しかしこちらの貸切風呂、かなり熱い

元々浴槽が小さいからなのか、加水をしてないからなのかわかりませんが、なかなかしんどい(笑

しかし水を入れる蛇口がないのがつらいところなのです。

邪道ではありますが、シャワーで少しでもぬるくしました。

でも入る量が多いので、結局熱いんですけどね・・。

湯口の周りは白い析出物が見られました。

また浴槽の周りにも析出物が。

長い年月をかけてできた自然の芸術です。

ちなみに洗い場もアメニティもあるのでここでゆっくり洗うこともできます。

穴場の隠れた「貸切露天風呂」

それでは最後にとっておきの温泉を紹介しましょう。

公式でも案内がなくて、宿泊する際にも案内が一切ないので、

宿としてはあまり知られたくない?のかもしれないですが、

貸切で入れる露天風呂があるのです!(女性用の露天風呂とは別です)

1階の東本陣への廊下、ちょうちんの手前の扉を開くと・・・

何とも隠れ家的な露天風呂がお目見え!

使う場合は「空いています」のお札を裏返して「利用中」へと変えればOK。

脱衣所もあります。

左手には川が流れるこの景観がなんとも美しい。

竹の筒から源泉が流れます。

(ちなみにどの源泉を使ってるかは不明です)

温度はぬる湯好きからするとちょっと熱め。

しかし川のせせらぎを聞きながらゆっくり浸かることができるのが最高です。

混浴露天風呂は大きいのですが、いかんせん人気なので騒がしいこともしばしば。

その点貸切の露天風呂は静寂が包みます。

温まったら思わず川に入りたくなっちゃいました(笑

ぜひ宿泊の際にはここを見つけてください。

「料理」鶴の湯ならではのメニュー

続いては料理について。

夕食は二号館・三号館以外は基本部屋食です。

なお、朝食については本陣食堂でいただきました。

山の幸をふんだんに使用したここでしか味わえない料理たちです。

名物いも鍋が絶品「夕食」

まずは夕食から。

見た目の豪華さはないですが、色とりどりで美しいメニューです。

メニューはご覧のような感じ。

ぜんまい、岩魚の塩焼き、なめこ、こまち団子など秘湯ならではの品々。

味付けも絶妙でちょうどいいんですよね。

お新香は秋田名物「いぶりがっこ」。まさにここでしか味わえないものばかりです。

第2膳も素晴らしいメニュー。

岩魚のお刺身という珍しい料理にキノコが入ったお蕎麦。

このお出汁がまたうまいんだなぁ。

そして一度は絶対に食べてほしい鶴の湯名物「いも鍋」。

これが本当に「ほっぺたが落っこちる」ぐらいのうまさ。

時間をかけて練られた山芋のお団子がもうすんごくしっとりしてて、トロトロしてて・・。

そしてお出汁がまた最高。

お味噌とかキノコとかいろいろうまみが入ったお出汁、隠し味にバターとかも入ってるような気がします。

めちゃくちゃコクがあってこれだけでもスープとして飲めちゃう。

そのお出汁がしみ込んでるからお団子もよりおいしいんでしょうね。

そして「セリ」もうまい。

シャリシャリとした食感が料理に変化を加えてくれます。

とまぁ語りだすときりがないんですが(笑

とりあえず食べてみてほしい!鶴の湯の大きな魅力の一つなのです。

ヘルシーメニューの「朝食」

朝食はこちら。

こちらも豪華ではありませんが、地元の素材を生かした料理たちです。

特に、山芋をご飯にかけて食べるのが最高でした。

するする入るので何杯でもいけちゃいます(笑

「まとめ」温泉宿の魅力満載

乳頭温泉郷「鶴の湯」、最高のお宿です。

ここは日ごろ忙しい生活からは隔離された特別な空間。

テレビもないしエアコンもないし、建物も古い。

しかしだからこそ味わえる感動があります。

こんな人にオススメ

  • 時代が戻ったかのような美しい景観の宿に泊まりたい方
  • ロケーション抜群の露天風呂に泊まりたい方
  • 山の幸を活かした絶品料理を味わいたい方

ここでしか体験できない非日常の数々。

温泉宿の魅力がたっぷり詰まった素晴らしいお宿。

人生で一度は訪れてほしい秘湯宿です。