突然ですが、秘湯とは一体どんな温泉でしょうか?
アクセスが不便な山奥や自然の中にひっそりと佇む、昔ながらの温泉地や温泉宿のことを指すのですが、まさに秘湯中の秘湯と呼べる場所があります。
それが岩手県の八幡平にある秘湯「藤七温泉」(とうしちおんせん)の「彩雲荘」(さいうんそう)です。
彩雲荘はこんな宿
- 巨大な混浴露天風呂で雄大な自然を満喫できる
- 浴槽の底に溜まった泥を体に塗る泥パックで体もすべすべになれる
- テレビ、冷蔵庫、エアコンもなく秘湯感を味わえる
八幡平の山中、標高約1400mある藤七温泉は、絶景の混浴風呂が魅力。
しかし訪れた日は大変天気が悪く・・・そいうったハプニングも含めた体験談をお伝えします!
岩手県 藤七温泉「彩雲荘」
住所 | 〒028-7302 岩手県八幡平市松尾寄木北の又 |
TEL | 090-1495-0950 |
公式インスタグラム | 藤七温泉彩雲荘(@toshichionsen) • Instagram |
日帰り入浴 | 大人 650円 小学生以下 350円 広間利用の場合 1,250円 |
日帰り営業時間 | 8:00~17:00 |
チェックイン チェックアウト | 15:00〜 〜10:00 |
クレジットカードの利用 | 可能(JCB、VISA、Mastercard、American Express、Diners、Discover) ※公式ホームページ・お電話・FAXで 予約の方のみ |
宿へのアクセス
宿までは関東から車で向かいました。
訪れた季節は10月の下旬。紅葉がきれいな季節です。
東北自動車道から「松尾八幡平IC」で降りて、アスピーテラインへ向かっていきます。
ちょうどこの時は紅葉も下のほうへ降りてきて、道中もきれいな景色が見られると思ってたのですが・・いかんせん天気が悪かった(汗
宿についたときは周りはなんも見えずでした・・。
宿前の駐車場は30台ほどは停められるそうなので、そこらへんはわかりやすいかなと思います。
年季の入った鄙びた宿
こちらの宿、以前テレビでも「ボロいい宿特集」で放送されたほどの鄙びた宿。
こちらですね。(予告編なので一瞬だけですが)
どんだけぼろいのか楽しみにしていきました。
実際、宿はかなり年季が入っており、
部屋までの廊下は老化していて(ダジャレじゃないよ 笑)斜めに傾いておりました。
歩くたびにギシギシと音を立てながら・・・。
かなりの歴史を感じましたね。

一階の廊下にはグレートトラバースでおなじみの田中陽希さんのサインが。
個人的に尊敬する方の一人なので、うれしかったですね。
(ちなみにこの方は2021年に300名山を人力で完全踏破しました、すげぇっす)

受付と反対側の階段前には「秘湯を守る会」のちょうちんが。

こちらは二階の廊下。
こっちは一階に比べればまっすぐに見えますが、壁を見るとはがれかけてたりしますね・・。
しかしこれぞ鄙びた秘湯宿です。
「お部屋」6畳のシンプルな何もない和室
トイレ | 共同 |
冷蔵庫 | なし |
エアコン | なし |
Wi-Fi | あり |
テレビ | なし |
タオル・浴衣 | あり |

公式HPより引用
お部屋は6畳のシンプルな和室でした。
お部屋も鄙びた宿らしく清潔感はそこまでなかったですが、これも秘湯感のある味と思えばよかったかな。
外の景色とかも見たかったのですが、天気悪すぎてダメだった・・。
こちらは電気が自家発電しかないということで、テレビや冷蔵庫などはお部屋にはありません。
洗面所、トイレも共同用が部屋の外にあります。
まぁ元々鄙びたところだとわかっていたのでそこは割り切れました。
むしろ何もないところでゆっくりできる環境なのが秘湯宿の魅力です!
「温泉」乳白色の硫黄泉
いよいよ待ちに待った温泉です。温泉は日帰り客も使える
- 男女別の内湯
- 混浴露天風呂
宿泊者のみ使える
- 男女別の露天風呂
に分かれています。

公式HPより引用
こちらは公式HPのものですが、この図を参考にするとよいですね。
メインの内湯と露天風呂へ向かうと・・

内湯の前には立派なものが。
昔からの宿にはよく見られますよね。
なんでこうも男●器を崇拝していたのだろうか・・。
源泉名 | 藤七温泉 |
泉質 | 単純硫黄温泉 (低張性弱酸性高温泉) |
源泉温度 | 87℃ |
pH値 | 3.7 |
色 | 白色で微濁 |
におい | 硫化水素臭 |
木造りの温かみある「内湯」

まずは内湯がこちらです。
木の浴槽で白濁した温泉がたんまりです。

見えづらいですけど、洗い場は写真真ん中の奥らへんです。
結構小さいので人が多いと大変かも。

湯口です。めちゃくちゃドバドバ温泉が出ていて爽快です。
入ってみると、ちょっとぬるめ。
多分季節によって温度の変化もあるのでしょうが、
涼しい季節だったのでぬるかったのかもしれません。
39℃ぐらいかな。そして独特のにおいがしますね。
やはり泥が混じっているからかな。
ただの硫黄泉じゃなくて泥っぽいにおいも混ざったような感じです。
近くにある「ふけの湯」とか「後生掛温泉」も同じようなにおいがしますね。
季節は10月。寒かったので、湯口付近に縮こまってあったまってました(笑
絶景が見られるハズの「混浴露天風呂」
続いて露天風呂に行きましょう。


内湯のほうから見た露天風呂の景色がこちら。
秘湯感あふれる野天風呂、すごくたくさんの浴槽があります。
しかし、本当は周りの雄大な景色も見えるんでしょうが、いかんせんモヤモヤしててダメでしたね。
そして、風が強くて付近では撮影ができませんでした・・。

公式HPより引用
ほんとはこういう景色が見られるみたいですけどね。
おかげで人はほとんどいなくてほぼ貸切でしたが(笑
こっちは内湯よりもぬるいところが多かったです。
一度入るともうでられないような感じ。
ちなみに奥のほうへ行くとポコポコ自噴しており、自然の力強さを感じます。
ただし急激に熱くなってるので、足をやけどしないように注意しましょう。
場所によっては泥が底にたまってるので、泥湯パックも可能です。
それも醍醐味なのでしょうが、そこまでの余裕がなかった(笑
風は強かったし、寒かったですからね・・。
とにかくひたすらあったかいところであったまってました。
天気が良いときに素晴らしい景色を見たいものです。
宿泊者用の新鮮な「露天風呂」
続いては宿泊者専用の露天風呂。

はい、こっちももやがかって景色は微妙でございました・・。

晴れてたらきれいなんだろうなぁと思いつつ・・。

湯口はこちらもドバドバ勢いよく出ていました。
入ってみると、日帰り客も入れた内湯よりもあったかい。
これはいいぞ(笑
そして心なしかお湯がきれいな気がしました。
やはりみんなメインの内湯に行きますからね。
実は穴場の浴槽かもしれません。
実際一番心地よかったのはここの宿泊者用の浴槽でした。
温度も40℃ぐらいありましたし、寒い時期には一番温まれるんじゃないでしょうか。
「料理」山菜が食べ放題のバイキング
続いては食事です。食事は夕食も朝食もバイキング形式。
好きな食材を自由に食べられます。
受付の隣に畳と机があるのでそこで食べることになります。

おいしそうなものだけ取りました。
うーん、あまりきれいにとれてないですね(笑
写真は微妙ですが、味はなかなか美味しかったですよ。
特に山菜はやはりいいですね。
ジュンサイとワラビ(だったかな?)はもういくらでもいけちゃいますね。
味付けもちょうどよくて、ご飯のお供にもいけちゃいます。
天ぷらも山菜の天ぷらで素晴らしく、きりたんぽ鍋も味わえます。
ここらへんはなかなか普通のホテルでは味わえない、山のふもとだからこその食材。
是非味わってほしいです。
ちなみに余談なんですが、この時偶然にもテレビのスタッフが撮影に来ており・・・

インサートするための料理の映像ですかね、しっかり撮影してました。
おそらく「ボロいい宿特集」の撮影で来られたのだと思います。
しかし、よりによってこんな天気の悪い日に撮影とは・・・運が悪すぎるなと(笑
こういう自然豊かな宿を撮影する際は天気の予報がかなり重要なんでしょうね。
少し脱線しちゃいました。
続いては朝食。

シンプルなメニューにしてみました。
やっぱり盛り付けがおいしそうじゃないなぁ(笑
他にもメニューがあったので、
ぜひ好きなものを選んで楽しんでほしいですね。
「まとめ」非日常を味わえる山奥の秘湯
鄙びた宿の秘湯、藤七温泉。
建物やお部屋などは正直清潔じゃないですし、快適な時間を過ごすことはできないでしょう。
しかし、ここでしか味わえない温泉、食事、ロケーションなど、
非日常を味わうことができます。
こんな人にオススメ
- 何もないところで非日常を味わいたい方
- 山奥の秘湯で自然に囲まれた露天風呂に入りたい方
- 日ごろ忙しない時間を過ごしストレスを抱えている方
今は何でもネットで手に入りますし、生活はどんどん快適になりますけど、
こんな時代だからこそ行く価値のある秘湯宿です。
ただ、天気だけは本当に運なので、祈りながら行きたいですね・・(笑