「野中温泉」宿泊|雌阿寒岳の恵み硫黄泉と看板猫に癒される秘湯の宿【休業】

北海道の活火山の一つ雌阿寒岳。オンネトーと呼ばれる湖があり、鹿など自然動物も住む自然豊かなエリアです。

そんな雌阿寒岳の恩恵を受ける秘湯の温泉宿が「山の宿 野中温泉」です。

野中温泉はこんな宿

  • 猫が至る所にいる「猫のワンダーランド」
  • 鹿など自然動物も住む自然豊かな温泉宿
  • 上質な乳白色の硫黄泉

初めて訪れた北海道の旅、最後の宿泊地になったお宿でしたので、個人的にもとても思い出深い時間となりました。

訪れたのは2024年の10月ごろ。

しかし翌年2025年の1月23日に宿が火災でほぼ全焼

またこちらに暮らしていた多くの猫ちゃんたちの中で、まだ見つかっていない猫もいるとか。

とても悲しいことですが、現在少しずつ再建に向けて努力されているようです。

再建には長い時間がかかると思いますが、また素晴らしい温泉宿が再開されることを願っています。

今回はそんなお宿に宿泊した時の魅力を紹介していきます。

北海道 野中温泉

住所〒089-3964
北海道足寄郡足寄町茂足寄159
TEL0156297321
日帰り※現在休業中
営業時間
公式HP山の宿 野中温泉:宿の特色
(民営国民宿舎Webガイド)

美しい雌阿寒岳とオンネトー

冒頭でもお伝えしましたが、こちらの温泉は雌阿寒岳の活火山による恩恵を受けています。

その雌阿寒岳がきれいに見えるエリアが、オンネトーと呼ばれる小さな湖。

せっかくなので寄ってみました。

湖から撮影した雌阿寒岳

こちらが湖から撮影した雌阿寒岳。いやぁ、美しかったですね。

湖から撮影した雌阿寒岳拡大

左手に見えるのが雌阿寒岳、そして右手の奥が阿寒富士。

このあたりはいい写真スポットでしたね。

宿に行くとさっそく猫がお出迎えしてくれました。

猫のしゃむ

こちらが「しゃむ」ちゃんですね。人懐こくて歩くとついてきました。

くつろぐ猫のしゃむ

個人的には一番魅力のある猫で、宿の外で見回り?してたのはこの猫だけでした。

この後も温泉の脱衣所なんかで出会ったりしました。(温泉の項目を参照)

野中温泉入り口

宿には猫の肉球マークがついており、猫好きな宿主さんの気持ちが伝わるようです。

野中温泉の玄関

館内は1階と2階があり、今回泊まったのは2階のお部屋。

野中温泉の2Fから見た階段

階段を上がっていきます。

「お部屋」広めの和室

野中温泉の部屋

広々とした和室のお部屋。きれいに掃除されておりました。

窓から見た景色

道路が見えるお部屋。

野中温泉の浴衣とタオル

野中温泉のタオルと浴衣。オリジナルの浴衣がイケてます。

テレビがとエアコンが備え付けられてました。

エアコンはご覧のタイプのもの。このスイッチで温度を調節できました。

全体的に豪華ではありませんでしたが、この静かな自然の中でゆっくりするには最高のお部屋でした。

ちなみにトイレ、洗面所は共同でしたらどちらもきれいでした。

猫のワンダーランド

しかしこちらの宿、猫が本当にたくさんいまして。

野中温泉の猫一覧

バッチでまとめられてましたが、多いですよね(笑 愛情が伝わります。

野中温泉の子猫

館内を歩いているとよく遭遇するのです。

猫のこはるちゃん

こちらは「こはる」ちゃんかな。

どこにでもいる猫

猫好きな方にとってはワンダーランドじゃないでしょうか。

宿主さんの愛情と広々とした宿のおかけで猫たちもストレスなく過ごしているようでした。

穏やかな猫さんちゃん

こちらは「さん」ちゃんかな。風格を感じる穏やかな猫。

食事処の猫たち

ここは食事処なんですが、こんなとこにも自由に猫たちが暮らしてました。

いいですねぇ、本当に癒されました。

「温泉」乳白色の濃厚硫黄泉

猫たちの魅力もたっぷりでしたが温泉も魅力があります。

温泉への長い廊下

1階から長い廊下を歩いて温泉へ。

温泉は木造りの内湯と開放感のある岩の露天風呂があります。

どちらも源泉かけ流しで濃厚な硫黄泉を堪能できます。

源泉名雌阿寒温泉
(源泉名:野中温泉3号)
泉質含硫黄ーカルシウム·マグネシウム·ナトリウムー硫酸塩·塩化物温泉(硫化水素型)
(低張性中性高温泉)
源泉温度45.6℃
湧出量測定不能
pH値6.2
ほとんど無色澄明微量の沈殿有り
味・におい弱苦味強硫化水素臭

木造りの美しい「内湯」

野中温泉の内湯7

どーん。まずは内湯が姿を現します。見事な乳白色の温泉です。

内湯の源泉があふれる

小さい浴槽、というか洗い場ですね。

しかし石鹸やシャンプーなどは備え付けられてませんでした。

まさに自然のみで楽しむ温泉ということでしょう。

湯口から大量に流れる温泉

太い管から豊富に源泉が流れてました。木に白い湯の花がたっぷり付着してますね。

これぞ温泉!という乳白色の色味に硫黄の香り。

山の恵みをふんだんに受けた温泉でした。

水を追加できる

ちょっと温度は熱めでしたが、水で薄めることもできました。

42~43℃ほどだったかな。

水の出るあたりの端っこでずっと入ってましたね(笑

野中温泉の内湯と自身のワンショット

におい、温度などを肌で感じながらの入浴でした。自然と宿に感謝しながら・・。

開放感あふれる「露天風呂」

野中温泉の露天風呂

そしてさらに行くと露天風呂が登場。

野湯のような雰囲気の解放感触れるロケーション。

不思議なことに、到着してすぐに入った時は透明な色味をしてましたね。

露天風呂の湯口

こちらも湯量の豊富な源泉がかけ流し。

こっちも熱めでしたけど、気持ち内湯よりはぬるかったかな。

晴れた日には星なんかもきれいに見えそうで、リラックスした雰囲気の中は入れましたね。

日によって温泉の色が変わる露天風呂

ちなみに翌日の露天風呂。空気と混ざって乳白色になったのでしょうかね。

いろんな表情を持った温泉でした。

ちなみに、余談なんですけど夜に温泉に入ろうと脱衣所に行ったのですが・・

猫のシャムが脱衣所で寝てる様子

え・・・誰?

猫のシャムが脱衣所でこっちを見ている様子

あんたかい!(笑 こんなところにもしゃむちゃんが。

本当に愛くるしい猫でしたね。

猫のシャムが露天風呂を案内

その後露天風呂へ案内されましたが、闇のなかへ消えていきました・・・。

こういったエピソードもあってしゃむちゃんが一番魅力的だと感じたのでした。

「料理」家庭的で心もほっこり

食事は家庭的な温かみのある料理をいただきました。

大きな食堂でいただいたのですが、その間も猫たちが自由で楽しく過ごせました(笑

揚げたてトンカツが美味の「夕食」

夕食から行きましょう。

家庭的な夕食全体
猫ちゃんの目のような料理

なんかお目目がねこちゃんっぽいです。

揚げたてサクサクのとんかつ

メインのとんかつは揚げたてサクサクで美味でした。

野菜と豚肉の温かいお鍋

野菜と豚肉の温かいお鍋。

ご飯

ご飯が進みます。

さっぱり目のお吸い物

お吸い物も温まります。

ゼリーのデザート

デザートでお口直しです。これも手作りのようで温かさを感じました。

家庭的な料理でどれも程よい味付けでした。豪華さを求める人には物足りないかもですが、十分満足できましたね。

手作り感あふれる「朝食」

朝食全体

続いて朝食がこちら。

こちらも手作り感あふれるメニュー。

焼きサバ

朝の定番、鮭じゃなくてサバです。なんかいいですね。

手作りのポテトサラダ

ポテサラ。定番ですが手作り感があり美味しかったです。

だし巻き卵もいい塩梅。山菜の和え物も美味でした。

定番のお味噌汁

これまた定番のお味噌汁。わかめたっぷり。

定番のヨーグルト

ヨーグルトも定番ですね。しかしどれも美味しかった。

「まとめ」再建を心から望みます

以上、「山の宿 野中温泉」いかがだったでしょうか?

自然と猫と温泉と、ゆったり過ごせる素晴らしいお宿でした。

現在は宿がなくなってしまい、大変残念ではありますが、まだ温泉自体は残っていると聞きます。

時間はかかるとは思いますが、少しずつ再建に向けて進んでくださることを願います。

また余談なのですが、宿の代表である野中さんはSuper Beaverというバンドのボーカル、渋谷龍太さんの大ファンだそうです。(渋谷さんのエッセイ本、「吹けば飛ぶよな男だが」も読み込まれてましたね)

どうか渋谷さんが野中温泉の現状を知り、エールを送ってほしいなと思ったのでした。

そしてこういった記事を少しでも多くの人に見てもらい、興味を持ってもらうことで再建への手助けになれば幸いです。